村上世彰さんってごご存知ですか?
M&Aコンサルティングを核とする村上ファンドを創設した人物。
大学卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省し公務員として約16年勤務する中で、日本経済の永続的な成長のためにはコーポレート・ガバナンスが大切であることを実感し、自らがプレーヤーとなって変えていこうと決意して40歳を目前にファンドを立ち上げる。
現金や遊休優良資産を抱えていながら有効活用していない上場会社の株式を取得し、日本の株主の多くが(もしくは一般化された日本人像として)経営関与には消極的な中で、積極的に株主提案を行い企業価値の向上を計り、株主を軽視する経営者に対しては株主総会などで経営陣を批判・叱咤することなどから、「もの言う株主」として注目を集めた。Wikipedia
元通産省役人で「もの言う株主」として有名になり、2006年にインサイダー取引で逮捕されて表舞台から姿を消した方です。(ちょうどホリエモンが逮捕された頃)
その後どうしてるのかなーと思っていたら、シンガポールに移住され個人資産で投資活動されていました。そして書籍もいくつか出されています。
今日ご紹介するのはその中の1冊。
なんとこの本、中高生向けのマネーリテラシー本!なのです。子ども向けと侮るなかれ。
大人の私は「教育資金の貯め方」「子どもへのお金教育」について考えさせられました。
そもそもお金ってなに?お金の話
お金ってそもそもなんでしょう?たくさんあれば幸せ?
我が子にお金ってなに?と聞かれたら何と答えますか?村上さんは、書籍の中で、こう書いています。お金とはそもそも「便利な道具」だよ、と。
- お金は社会の血液
- 価値はお金だけで決まらないこと
- お金は自由と可能性を与えるが、振り回されない事
お金はあくまでツール「お金に支配されないこと」が大事と説いています。
村上少年が父から受けたお金教育
私自身は息子には貯めたお年玉を渡して、中学生頃から株や投資信託で運用しろと言うつもりでいました。
なぜかと言うと、自分が社会人になってお金の使い方に戸惑ったから。
社会人になってみて、周りに色んなお金の使い方をする人がいる事に気がつきました。
- 新入社員で高額の生命保険を契約する人
- とにかく将来が不安で今を楽しめず貯金する人
- 持っているお金を全部飲み代など遊興費に使う人
- 何かあれば親のスネをかじり続ける人
私自身も貯金は良いことを打ち砕くのに10年かかりました。
原因は社会に出るまでお金について考えてなかったから!
息子には早めにお金の強さと怖さを味わってほしい!と企んでいました。
しかし、この本にはさらに強者がいました。村上さんのお父さんです。
小学生の村上さん「10年分のお小遣い」と、100万円渡し株で運用させました!
当時はネット証券なんてありませんから、四季報を隅から隅まで読んで、どこに運用するか決める村上少年。それをお母さんが証券会社に電話して購入していたそうです。
凄くないですか?村上さん、今60歳ですよ!当時は預金金利も高く、貯めれば増える時代です。そんな時に、小学生が株で運用しろって。
そこで運用を続けた村上少年は株での浮き沈みも経験して、結局、その後の人生選択に大きな変化をもたらします。
お金があれば幸せと子供に言える?
お金は無いよりあるほうが良い。夢も叶いやすいし周りを幸せにできる可能性も高い。
しかし自分の幸せのためにお金にこだわり過ぎないこと、価値のあるものに支払いすることが大事。つまりマネーリテラシーを高めることが重要です。
我が子が、将来お金に振り回されないために教育は大事ですね。
- 高いから良いとモノを買う(地位財)
- ブラック企業にこき使われる
- 奨学金を借りまくる
- 保証人になる
- 投資詐欺にかかる
- 新品が絶対と思う(家、車など)
ちなみに宝くじは還元率47%、典型的ノーマネーリテラシー商品です(買った時点で半分は減る)
親もお金を貯める前に考えよう!
私たち親世代はお金の教育を受けて無い。私自身、金融リテラシーがないために様々迷ってきました。無駄な医療保険や外貨建て保険も入ってしまったし。
この中高生向けの本ですが、「親子で一緒にお金について考える」きっかけになるかと。我が子のお金教育に役立ちます。
まずは親の私が読み、子どもがもう少し大きくなったら一緒に読んで「お金って何?」を考えたいですね。
「いま君に伝えたいお金の話」は親がまず読むべき!
我が子のお金教育は幸せに生きるために必要。まずは子供と一緒に学べるには読書から!
子供にお金って何なの?何が良くて何が怖いの?を伝えられる金融リテラシーを持った親でありたいです。
お金に振り回されてるかも?と思う人になかなかオススメの1冊です。